衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

激化する独ソ戦のさなか、赤軍の女性狙撃兵セラフィマが目にした真の敵とは──デビュー作で本屋大賞受賞のベストセラーを文庫化

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

『のぼうの城』から六年。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

国立署の新米刑事、宝生麗子は世界的に有名な『宝生グループ』のお嬢様。

あなたと生きる、その痛みごと。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

敗戦の夏、異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、なにもかも失い、残ったのは借金のみ。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

「島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」幼馴染の島崎みゆきにそう宣言したのは、中学二年生の成瀬あかり。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。